学校に馴染めない子供たちを排除し不登校にさせるのではなく
そのままでも子供たちにスゴイ才能がある
それを潰さずに育てていくプロジェクト
●秘めた能力を潰さず活かす東大異才発掘プロジェクト:ROCKET(ロケット)
東京大学先端科学技術研究センター:中邑賢龍 教授
障がい者、学校に馴染めない子供15名が参加
才能ある子供たちを東大に呼び、授業を行う
タブレットを使い、オンラインで子供たちとディスカッション
特徴は、教科書がないこと
教科書があると、それに頼ってしまう
教科書を無くすことで新しい発見ができる
さらに時間制限がないこと
時間制限をなくすことで子供たちが自由に自分の考えを発揮できる
「小学校や中学校の教育は非常に素晴らしいものだと思っている。しかし排除された子供たちが潰されず自分の能力を発揮しながら生きていける社会ができたら、もっと世の中が楽しく元気な社会になると思う」
●プロ顔負けの繊細な絵を1日100枚以上も描く濱口瑛士くん
その才能が認められ個展を開いたり本も出版した
休みの日は、朝8時から夜10時まで描き続け、
多い日には1日100枚以上描くことも
筋肉、視覚、聴覚に問題がないのに、ボールが蹴れない、
字を書くことができない、小学3年生の時に書字の学習障害が発覚
それは学年が上がるごとにイジメがエスカレートし学校生活にも影響が起きた
「発想が消えるまでずっと絵を描き続けることが、一番イジメてきた人たちを見返したことになると思う」と語った
濱口くんは空間認識能力が、ずば抜けて高い
一枚の写真を見ただけで見えない部分まで想像して、あらゆる角度から絵が描ける
・さらに3歳の時に、家にある絵本の内容をすべて覚えて母親を驚かせた
母親は濱口くんが小さい頃、多い日で
一晩100羽以上も絵本を読み聞かせていた
その数、およそ900話、それを3歳で全て覚えていた
中邑賢龍 教授は、小学校6年間 友達が1人もできなく両親も悩んでいた
「これだけやってできないのだから無理するのやめましょう。彼の才能を伸ばすことで理解してくれる仲間が見つかる」とアドバイスした
●学者も驚くほどの物理化学の知識を有する野中宏太郎くん
想定外のことには戸惑ってしまうアスペルガー症候群と診断された
彼は物理化学において大学生に勝るとも劣らない知識量を有している
さらに現在、義足や義手に興味を持っている
「義足は何をやってもよい。それこそ健常者を超えてもよい。そうなってくると障がいは障がいではなくなる」
中学2年生とは思えない知識と着眼点
アスペルガー症候群の他にも母親の顔が認識できない相貌失認と診断
学校の先生も学校で会う時は先生と認識できるが、
学校以外の場所だったり髪型が違うと認識できない
人の顔を覚えるのは苦手でも本の内容を理解 記憶する能力は高い
・野中くんは、人よりも言葉を覚えるのがかなり早かったという
統計によると赤ちゃんは1歳を過ぎたころから喋りだすが、
野中くんは生後8か月から喋り始めた
●学校に馴染めない子供の才能を伸ばすには、挑発することが大事
才能があって何かができると思っている子供なので徐々に天狗になっていく
そうなるとそこで あぐらをかいてしまう
「そうではない、プロの人たちはもっと先に行っている。まだ君たちは大したことない」
と教えることで真剣に取り組み、上達していく
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